子育て支援　２

スズメは慣れて、さくらんぼの果汁をねだります。
四六時中チュンチュンいいます。
どう見ても巣立ちのできるサイズに育っていません。
泥にまみれたせいで羽毛がふっくらしないのか、はたまたえさを与えられる回数が少なかったのか。
まさに落ちこぼれちゃん。
火曜日の朝、ステラの散歩ついでに、５時だったかなー。
治療室に立ち寄りました。
ちゃんと生きていてくれるだろうか、祈りながらのぞくと、小さな小さなヒナなのに止まり木にちゃんと止まっていてくれました。
晴れていたので階段の踊り場にかごを置くと親鳥が飛んできます。
子スズメは、カゴの中で一生懸命羽ばたきます。
まるでお母さん！お母さん！と言っているかのようでした。
あや子先生が箱に紙をさいて巣に見立てた物を作りカゴに入れると早速入ってみるのですが、休むためでなく、どう見ても砂浴びの動作です。
なんだかこんな小さいのに一人前にふるまってます。
果汁だけでは、栄養がたりないとムキ餌をまぜたものを割りばしの
先につけて与えるとついばみます。
それでも足りないと思い、スリ餌をシリンダーで口ばしの奥にいれました。
水曜の朝も、止まり木に止まっています。
スリ餌もさくらんぼも自分から食べるようになり、胸の羽毛も心なしかふっくらしてきました。
治療室の窓辺にカゴを置くとチュンチュン鳴きます。
すると隣の屋根に親鳥がくちばしに虫をくわえてやってきました。
それを与えた様子は、ないけれどスズメでさえ離れてしまった我が子を忘れないのだと涙がでました。
さて、木曜金曜と手に乗ったり割りばしからえさを食べたりということは、なくなり順調に育ってはいるけれど虫を食べて育つ成長には、及ばないとも考えます。
カゴの中で翼を広げたりする姿をみると帰し時とも思えます。
まだ巣には、兄弟もいるようです。
親鳥が、餌の取り方を教えている間に戻さなくてはと思い、土曜日の晴れ上がった朝、階段の踊り場にカゴを置き、出口を開きました。
子スズメは、カゴの中を何度か往復すると扉が開いている事に気付き、あっ
という間に滑空して前のお屋敷の柿の木に吸い込まれて行きました。
後を追うように一羽また一羽と柿の木に向かったのは、親鳥だったと思います。
こうしてヒーリングゆうスズメの子育て支援の１週間が終わったのです。
子スズメを助けるという形でしたが、この事は、私の治療室開設当時の、疲れたお母さんに少しでも疲れを癒してもらいたいという、原点に向き合う思いを呼び起こしました。
また、一歩進んだ子育て支援に向け、構想を練っていきたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いします。
 
 
 
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